百寿社会における寿命とは?

2019-04-15

百寿社会における寿命とは?
百寿社会における寿命とは?家庭画報2019年5月号に「人生百年時代を迎えて、生きるを問う 幸福寿命」を慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科・伊藤裕教授と考えるという記事が載っていました。

伊藤裕先生は内分泌学、抗加齢医学などを専門とし、100歳以上の長寿者を対象とする百寿者研究にも造詣の深い医学者です。
65歳以上の高齢者が総人口の28%を占めるわが国において、現在、平均寿命と健康寿命との差は10年くらいあり、その差が縮まらず、長生きが幸せだと限らないのも現実ですが、伊藤先生は今後の社会は「百寿社会」であってほしい。100歳まで幸福に生きることのできる社会を実現することが大切だと著書「幸福寿命」で提起しています。

老いても誰かの役に立ち、幸福寿命を全うするにはやはり肉体の健康が欠かせません。
それは誰もが願うことで、そのために伊藤先生は “臓器の記憶” を活用することを考えているそうです。
日々の生活の中で、体にいいことや悪いことを行うと、それが一時的であっても、臓器の機能に比較的長く影響を及ぼしていく現象のことです。健康維持のためには無視できない現象です。
「我々の健康を効率的に常によい状態に持っていくには、いい記憶をつくっていくことが大切ですし、逆に悪い記憶が積み重なると後から消せなくなるので、早めに消す方法が必要になります。
私は肥満に起因するメタボリック症候群から引き起こされる負の連鎖を “メタボリックドミノ” として提唱しましたが、まさに “メタボリックドミノ” は、悪い臓器の記憶の蓄積で起こります」と伊藤先生は語っています。

メカニズム的には今注目されている遺伝子の「エピゲノム変化(生活習慣などの影響により後天的に遺伝子の働き方が変化すること)」が働いているそうです。
遺伝と生活習慣という二つの要素はきれいに切り離せるものではなく、エピゲノム変化を通じて遺伝子の力を引き出す生活習慣が重要なのだそうです。
遺伝子の力はまだまだ期待値が大きく、我々が使いきっていない部分が多いので、健康によい生活をして臓器のいい記憶をつくることで遺伝子がどんどん使われていくことが健康長寿のためには大切だということです。
臓器のいい記憶によって遺伝子のスイッチを押してやるわけです。


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配信 Willmake143


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