Archive for the ‘健康の入り口’ Category

帯状疱疹が増加

2022-11-01

帯状疱疹が増加80歳までに約3人に1人がかかるといわれる帯状庖疹。原因は多くの人が子供のころにかかった水疱瘡です。


帯状疱疹が増加この病気を引き起こす「水痘・帯状庖疹ウイルス」は、水疱瘡自体が治った後も脊髄などの神経節に潜んで生き続けているそうです。
「加齢や疲労などで免疫力が低下すると、神経節中のウイルスが急激に活動を始め、増殖し発症する」と愛知医科大学皮膚科の渡辺大輔教授は説明しています。

宮崎県の大規模疫学調査によると、発症率は50代以降急激に増え、40代までは年に1000人に3人程度であるのに対し、50代ではそれが約6人に、70代では10人を超えると2022年10月29日の日経新聞が伝えていました。


帯状疱疹が増加帯状庖疹を早く治すには早期発見と早期治療がカギとなります。気づかずに治療が遅れると重症化を招きます。
「通常抗ウイルス薬と痛み止めを組み合わせた治療を行うが、抗ウイルス薬は早く使うほど効果が出やすい。皮膚症状が出て3日以内が望ましく、遅くとも5日以内に服用する必要がある」と岩手医科大学皮膚科学講座の天野博雄教授は話しています。


帯状疱疹が増加帯状庖疹の予防や重症化、後遺症を防ぐためにも有効なのが帯状庖疹ワクチンだそうです。
自身もワクチン接種を受けたという渡辺教授は「患者さんの苦しむ姿を見て、ワクチンを受けない理由はなかった」といっています。

現在、従来の弱毒化した生ワクチンと20年に発売された不活化ワクチンの2種類があります。
不活化ワクチンは生ワクチンに比べやや副反応が出やすく、2回の接種が必要で高額だそうです。一方で抑制効果が高く、免疫が落ちた人でも使えるとのことです。

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目、歯、骨 60代からの元気を支える3つの鍵

2022-10-27

目、歯、骨 60代からの元気を支える3つの鍵婦人公論2022年11月号の特集は「目、歯、骨 60代からの元気を支えるつの鍵」でした。
大阪大学大学院予防歯科学教室の天野敦雄教授は、入れ歯とインプラント、どちらを選ぶべき?というところでは、こう述べています。

「どちらにもメリット、デメリットがあるため好みの問題と言えますが、『婦人公論』世代のインプラントには、気をつけるべき点があります。
インプラントは入れ歯に比べ、噛み心地がいいのが特徴です。しかし、手術で顎の骨に人工歯根を入れ、その上に人工歯を装着するため、健康なほうが望ましいこと。また、接続部周辺が歯周病になりやすいという欠点があります。
認知症など要介護になった場合は、自分で歯を磨けなくなることもありますよね。たとえ家族や介護士がケアをしてくれたとしても、磨き残しは避けられません。結果的に、インプラントの接続部周辺が歯周病になった時に、人工歯根は抜きにくく、処置が難しいのです。
60代、70代でインプラントを検討しているのであれば、食事をおいしく食べることを優先するか、その先の認知症など介護リスクに備えて断念するか。コストも踏まえてよく検討してみたほうがよいでしよう」。

食べることは生きる喜びだという人も多いはずです。食べ続けるためには、口腔内の健康維持が欠かせません。
そこで、在宅介護を受ける人でも利用できる「訪問歯科診療」が注目を集めています。
ふれあい歯科ごとうの五島朋幸先生は25年間も訪問診療を続けてきた、この分野の草分け的存在です。五島先生の現在の訪問診療では、主に入れ歯の調節を行っています。

しかし月に一度ほどは「食べられないので診てください」と、ケアマネや患者の家族から依頼が入ります。
その場合はまず、ちゃんと噛んで飲めるかという「咀嚼能力」と「嚥下能力」のチェックから診療を開始します。


目、歯、骨 60代からの元気を支える3つの鍵「食べられない人が栄養状態を保つために胃ろうにするのはいいけれど、誤嚥性肺炎を起こしたから胃ろうにして、もう二度と口から食べられないというのは間違いです。

たとえば、ケガで長い間寝たきりだった人が、急に歩けばヨロヨロするのが普通でしょう。それを『手をついたからアウト。もう歩いちやダメ』と言っているのと同じ。

むしろ口から食べないと体力が落ちるので、逆に誤嘸性肺炎の危険性が高まります。
胃ろうをうまく使って体力を上げながら、可能なら噛んで食べる量を増やしていくのが理想です」
と五島先生は語っています。

配信 Willmake143

シニアの医療保険のやめ時

2022-10-25

シニアの医療保険のやめ時2022年10月22日の日経新聞に「シニアの医療保険、やめ時は」と題した記事が載っていました。医療保険に入る高齢者が増えているそうです。


シニアの医療保険のやめ時生命保険文化センターの2021年度の調査を基に計算すると、65歳から89歳までの世帯主の医療保険加人率は86%と18年度の74%から12ポイント上昇しています。
特に80代の上昇幅が大きく、85〜89歳では73.8%と27ポイント強上昇しています。
高齢期は一般的に体調を崩しやすいため医療保険で備えを考える人が多いのに加え、高齢でも加入できる医療保険が増えたことが背景にあります。
ただし加入時の年齢が上がると、保険料は高くなる傾向があります。


シニアの医療保険のやめ時ではシニア世代は医療保険への加入をどう考えればいいのでしょうか。ポイントになるのが保険料の負担です。
例えば30代といった若いころに終身型の医療保険に加人済みの人は、契約を継続するのが選択肢となります。保険料の水準が一般的に低く、年齢を重ねても上がらないためです。

終身保障で保険料の払い込みが60歳など一定の年齢で終了する契約の場合も継続した方がいいです。老後に保険料の負担がなくなる半面、保障の続くメリットは大きいからです。
現在のシニア層が若いころに契約した医療保険は5日以上の入院でなければ入院給付金が出ないなどの制限がある例が少なくないが、短期入院の費用は貯蓄で賄えることが多いため、最新の商品に加人し直す必要性は薄いです。

一方、慎重に考えたいのが医療保険の保障が切れる場合です。期間10年などの定期型に加入していて定年退職前後に更新時期を迎えたり、60代で退職して勤務先のグループ保険を脱退したりするなどして、新たに医療保険への加入を考える人は少なくありません。

こうした場合に契約を更新したり、新たに加入したりすると保険料が高額になりやすく、家計を圧迫するほどの金額になるなら、保険料を貯蓄に回して医療費に備えるほうがいいです。
公的医療保険の保障にも目配りしておくことが大切です。

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「運転脳」を鍛える

2022-10-23

「運転脳」を鍛える車の運転に必要な能力は高齢になるほど衰え、事故のリスクが高くなります。
そこで、認知症の予防・改善にも有効な取り組みを行ない、脳と体の機能低下を防ごうという記事が週刊ポスト2022年10月21日号に載っていました。

「運転脳」は、運転に必要な認知・判断・操作に関わる脳の働きを表わした言葉で、鳥取大学医学部認知症予防学教授の浦上克哉医師が理事を務めるNPO法人「高齢者安全運転支援研究会」が定めたものです。


「運転脳」を鍛える高齢になると認知機能が低下し、運転技術の衰えを自覚して運転免許を返納する人も少なくありません。

しかし、車の運転をやめることで行動意欲が低下し、認知症リスクが高まる可能性があることが、国立長寿医療研究センターの研究で発表されています。

長く運転を続けたいなら慎重な運転を心がけるだけでなく、脳と体を鍛え、認知機能(運転脳)の低下を防ぐのが大事です。

まずは自分の「運転脳」の衰え具合を確認し、対策を行ないましょう。

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100歳の秘密

2022-10-19

100歳の秘密東京大学大学院の中川恵一特任教授が、2022年10月17日の毎日新聞のコラムの中で100歳の秘密について書いていました。
「センテナリアン(centenarian)」という言葉をご存じでしょうか。100歳以上の長寿者を指す英語で「1世紀以上を生き抜いた」という意味があります。「百寿者」とも呼ばれます。

センテナリアンの数は、老人福祉法が制定された1963年には全国で153人でした。
しかし、1981年に1000人を超え、1998年に1万人を超えました。2012年に5万人を突破し、今年は9万526人(前年比4016人増)で、初めて9万人を超えました。
ゆとりを持って100年を生き抜くには、ある程度のお金も必要ですが、なんといっても、「100年もつ身体」が第一です。
センテナリアンを対象とした全国調査によると、野菜・果物、肉、乳製品、魚などを好き嫌いなく食べる傾向がみられ、体重当たりの摂取カロリーが70歳の人と同等という調査結果が出ています。


100歳の秘密もっとも、センテナリアンが病気知らずというわけではありません。東京都内に住む100歳以上の約300人を対象にした調査では、ほぼ全員が何らかの病気を持っていました。
最も多かったのは高血圧で、約6割が患っていました。一方、糖尿病の患者はわずか6%でした。70代の糖尿病の罹患率は2割程度ですから、センテナリアンに、いかに糖尿病が少ないか分かります。糖尿病が少ないことが、「人生100年」のポイントの一つといえるでしょう。

センテナリアンにはがんが驚くほど少ないことも分かりました。がん細胞は私たちの体内で毎日多数発生しており、その数は加齢とともに増えていきます。
しかし、免疫細胞が水際でがん細胞を退治してくれています。この免疫の働きがセンテナリアンでは強い可能性があります。
がんを2割増やす糖尿病がセンテナリアンに少ないことも、がんが少ない理由かもしれません。

がんが死因に占める割合は、年齢とともに高くなっていきますが、男性では65〜69歳がピークで、この年代では、がん死亡は死因全体の半分弱を占めます。
女性では55〜59歳がピークで、死亡の6割近くが、がんによるものです。がんで死亡する割合は、男性では70代以降、女性では65歳以降に低下していき、100歳以上になると1割にもなりません。
心臓病、肺炎、脳卒中、老衰といった、がん以外の病気が原因で死亡する割合が高くなるからです。
国の指針でも、がん検診の受診を「特に推奨する」年齢を69歳までとしています。センテナリアンをめざすなら、70歳までにがんで死なないことが大切でしょう。

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脚の動脈硬化に要注意

2022-10-10

脚の動脈硬化に要注意動脈硬化で血管が詰まる病気というと心筋梗塞や脳梗塞を思い浮かべがちですが、もう一つ覚えておきたい病気があります
脚の動脈硬化が原因の「下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)」です。

ASOを初めて聞く人も多いはずです。旭川医科大学外科学講座血管外科学分野の東信良教授は「高齢者人口の増加に伴い近年、患者数が増えているが、病気の認知度が低く、治療が遅れる人が少なくない」と2022年10月8日の日経新聞の記事の中で述べていました。
今年3月、日本循環器学会と日本血管外科学会が合同で改訂した「末梢動脈疾患ガイドライン」には「市民・患者への情報提供」と題した章が新設されたそうです。
研究班班長の東教授は「医療従事者を対象にしたガイドラインで一般向けの情報発信を行うのは珍しい。この病気のことをぜひ知ってほしい」と話しています。


脚の動脈硬化に要注意ASOは動脈硬化で脚の血管が細くなったり詰まったりして、歩行に支障を来す病気です。
脚の動脈硬化が進めば心臓や脳の血管でも同じことが起きている可能性が高い。

関西ろうさい病院(兵庫県尼崎市)第三循環器内科の飯田修部長は「脚の動脈硬化がある人の約半数が心筋梗塞、約30%が脳梗塞を合併し、これらの病気で命を落とすことも少なくない」と説明しています。


脚の動脈硬化に要注意セルフチェックができます。できれば休まずに1kmほど歩いてみる。
いつも同じくらいの距離で脚の筋肉が痛くなれば、ASOの可能性があります。

動脈硬化は長い時間をかけて進むため、生活習慣がものをいいます。
東教授は「人生100年時代、年をとっても自分の足で歩けるよう、若いころからよく歩く習慣を身につけ、喫煙や脂質、高血糖など血管に蓄積する害を遠ざけておくことが重要だ」と訴えていました。

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3大ナッツでアンチエイジング

2022-09-29

3大ナッツでアンチエイジング美肌に、ダイエットにと年齢を問わず注目のナッツ。なかでもクルミ、アーモンド、ピスタチオには血管から全身を若く保つ働きがあることを日経ヘルス2022年秋号が紹介していました。

食物繊維やビタミン、ミネラル、良質な油を含み、美肌やダイエットに役立つと女性に人気のナッツ。
実は、血管の柔軟性を高め、全身を若く保つという点でも注目の食材です。

でもなぜ血管が柔らかいといいのでしょう。「血管が硬くなると、十分な酸素や栄養を送ることができなくなり、皮膚や筋肉、臓器などが老化しやすくなる」
と愛媛大学医学系研究科抗加齢医学講座の伊賀瀬道也教授が言っています。
「センターの調査では、血管年齢が高い人は、シミやシワなどが多く、見た目年齢も高かった」ということです。

さらに、順天堂大学大学院の南野徹教授は「血管の細胞は、全身を若く保つさまざまな物質を作る。たとえば、血管の細胞が作るNO(一酸化窒素)という物質がそのひとつ。
血液と共に流れていって、血管の先にある組織でエネルギー産生を高める」と言っています。
一方、血管細胞でのNO産生量が減ると、筋肉でのエネルギー消費が低下したり、臓器の働きが悪くなったりするそうです。

そんな、全身のアンチエイジングの要となる「血管」を若く保つのがナッツというわけです。
「クルミとアーモンドには血管の老化を防ぐ働きがあることは以前から知られていたが、新たにピスタチオでも効果があることがわかってきた」
と伊賀教授は話す。お勧めは1日25g程度を食べ続けること。血管が若返り、ダイエット効果も期待できるということです。


3大ナッツでアンチエイジング血管を若く、柔らかく保つには「1日25g程度のナッツを食べるといい」というのはナッツの健康効果に詳しい井上教授。
「海外の研究では、大量のナッツで健康効果を検証したものが多いが、カロリーなど考慮すると、日本人には25gくらいが適量」という。


3大ナッツでアンチエイジング

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半日断食

2022-09-20

半日断食体重減少、血糖値や血圧の低下、体内の炎症を抑える、腸内の善玉菌を増やす。
14時間以上ものを食べない、いわゆる「半日断食」は医学的に多くの効用が確認されていると2022年9月17日の日経新聞が伝えています。


半日断食細胞内で不要なたんぱく質を分解するオートファジーが進み、細胞のがん化や老化を抑える作用もあるそうです。


半日断食論文は16時聞断食の効果を調べたものが多いのですが、時聞栄養学に詳しい早稲田大学先端生命医科学センターの柴田重信教授は「14時間でも効果がある。最初は12時問から始めても良い」と話しています。

現代人に実行しやすいのは朝食を抜くことですが、「朝食を抜くのは問題がある」と柴田教授は注意しています。


半日断食何日も続ける断食と違い、半日断食では断食前の準備食や終了後の回復食を気にする必要はありません。断食中にしてはいけないことも特にありません。

断食中は筋肉が減りやすいので適度な運動で刺激し、筋量を維持した方が良く、断食中に運動するとオートファジーもさらに活性化するといいます。

半日断食をしてはいけない人もいます。まず、がんがある場合。オートファジーはがんの発生を抑える一方、がん細胞を増殖させる可能性もあるからです。
妊婦、成長期の子ども、やせ気味の高齢者も危険です。糖尿病の薬をのんでいる人は低血糖を起こすことがあるので、必ず主治医に相談して下さい。

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「唾液力」の鍛え方

2022-09-17

「唾液力」の鍛え方週刊新潮2022年9月15日号に「唾液力の鍛え方」という記事が載っていました。
神 奈川歯科大学副学長で、同大歯学部教授の槻木恵一教授は、約20年前から「唾液腺健康医学」を掲げ、体内にある同じ液体でも、血液の研究に比べて唾液研究が蔑ろにされてきたと言う槻木教授は、新型コロナ禍だからこそ「唾液力」が重要だと説いています。


「唾液力」の鍛え方唾液にはIgA(免疫グロブリンA)という抗菌物質が含まれていて、これが感染症の原因となる細菌やウイルスにくっつき、体内への侵入をブロックしてくれます。

口の中で「ウイルスブロック」の機能を果たしている唾液がもたらす好影響の範囲は、口腔内にとどまりません。
例えば、逆流性食道炎などの炎症を抑えることにも「唾液力」は役立っています。唾液を飲み込むと胃酸が強まっているところに緩衝作用が働き、中和されるからです。
唾液は「万病に効く天然薬」のポテンシヤルを有しているのです。


「唾液力」の鍛え方それでは、唾液量を維持もしくは増やす、すなわち「唾液力」を強化するにはどうしたらよいのでしょうか。
まずは、自覚的に口を動かすことです。口腔は筋肉の塊であり、その筋肉を動かすことによって唾液腺が刺激され、分泌量が上がります。

外部から唾液腺に剌激を与えることも効果的です。3つある唾液腺のうち、外部から最も刺激を与えやすいのは耳下腺。
皮膚のすぐ下にあるからです。ここに指を当て、円を描くようにマッサージしてみてください。サラサラとした唾液が出てくるのが分かると思います。

口が乾いた時などに行うと、マッサージの効果がより実感できるはずです。
他の2つの顎下腺や舌下腺に刺激を与えるマッサージも有効です。どちらも顎の下の、少し奥まったところにあるので、そこを指で多少強く押すことで刺激できます。

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体重20kg減の古谷一行さんの最後の雄姿

2022-09-12

体重20kg減の古谷一行さんの最後の雄姿東大医学部附属病院放射線科の中川恵一先生が自身のコラム「Dr.中川がんサバイバーの知恵」で2022年9月10日に胃全摘出による抗がん剤の副作用について下記のように書いています。

数多くのドラマや映画で個性あふれる演技を披露した古谷一行さんが亡くなりました。
所属事務所の発表や報道などによると、先月23日、体調不良から大事をとって検査入院したところ、そのまま帰らぬ人になったといいます。

古谷さんついては、2011年に肺がんが公表され、20年には胃がんが判明したことが報じられています。
2つのがんの影響がどうなのか。報道されている情報を見てみます。
まず肺がんについて。11年10月に肺がんを切除し、翌年の2月に復帰されたものの、14年に脳転移が見つかったそうです。
これは放射線治療を受けて8年が経過していますから、肺がんはほぼ治ったとみていいと思います。
実は、がんになると、1割が脳転移を起こします。脳転移しやすいがんが肺がんで、全体の46%を占めていて、以下、乳がん15%、大腸がん6%です。

ですから、肺がんの初期治療後は経過観察で脳転移を早期に見つけて治療することが大切。
そのためにはMRI検査を受けること。CTでは見つからない小さな病変を発見できます。被ばくリスクもありませんから、MRIは重要です。
脳転移が見つかったら、脳への定位放射線治療を受けてから、EGFR阻害剤を組み合わせる治療が効果的。
EGFR阻害剤の登場前は、せいぜい半年だった治療成績が今や完治も可能になってきているのです。その典型が、古谷さんの肺がんといえるでしょう。

では、胃がんはどうでしょうか。古谷さんは胃がんの判明で、全摘しています。一部週刊誌で激ヤセぶりが報じられたのは、全摘の影響だと思われます。
胃は食欲ホルモンや消化液を分泌しますが、全摘でその分泌がストップするため、食欲の低下を伴って消化不良と栄養吸収障害が発生。その結果、激ヤセするのです。
それで、気になるのは「抗がん剤もやめていた」という長男の言葉。胃がんが進行すると、術後に抗がん剤投与を行います。
体重が15%以上減ると、7割以上が抗がん剤を離脱するといわれるのです。体重減少で栄養状態が悪いと、副作用の口内炎や吐き気が出やすく、余計に食べられなくなり、痩せる悪循環に陥りやすいためと考えられます。
それで、胃がんが進行して、転移病巣が大きくなっていたら……。突然の出血はあるかもしれません。


体重20kg減の古谷一行さんの最後の雄姿もし読者の周りに胃がんの切除で痩せた方がいれば、体重を少しでも回復すること。
その対策としては、食事の回数を分け、よく噛むのが一つ。消化を補う消化酵素薬を処方してもらったり、流動食タイプのサプリを活用したりすることもいいでしょう。

それに加えて、筋肉を取り戻すトレーニングが不可欠です。
実際、古谷さんも「トレーニングに通う日々」で復帰に向けて前向きだったといいます。ご冥福をお祈りいたします。

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