9月, 2020年
家庭内感染の対策
日経ヘルス2020年10月号に新型コロナウィルスの家庭内感染の対策についての記事が載っていました。
今回のコロナ禍で、アルコールなどの消毒薬を使用する人が格段に増えました。
だが、「本当に消毒効果のある製品を使っていても、爪の中や指と指の間など細かな部位までしっかり消毒できているかは怪しい。
消毒剤を過信せず、基本的な対策はこまめな手洗い・うがいだと考えたほうがいい」と京都府立医科大学大学院医学研究科の内藤裕二准教授は語っています。
感染者の自宅内ウイルス量を調べた海外の調査報告によると洗面台や浴室の排水口内に多くウイルスが検出されたそうです。
内藤准教授は「つまり、体についたウイルスは、流水で落とせるということ。水には、アルコールやせっけんのように、ウイルスを不活性化する作用こそないが、除去することはできる」と解説しています。
手洗いの重要性を説く理由は、ウイルスが皮膚の上で数時間生存することがわかってきたからです。
「流水でのこまめな手洗いと水うがい、帰宅後のシャワーで十分ウイルスを家庭内に持ち込むリスクを低下できる」と内藤准教授はアドバイスしています。
水まわりには体から洗い落とされた感染力のあるウイルスが残っている可能性も高い。
特に、家庭内感染者が出た場合は、水まわりを洗剤やアルコールで掃除することを忘れずにと記事には書いてありました。
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耳鳴り
日本でおよそ300万人が「耳鳴り」に悩んでいるとされています。じつは、症状の悪化に脳の働きが大きくかかわっていることが分かってきたそうです。
耳鳴り治療の最前線と、改善のヒントをNHKガッテン!2020年9・10月号が紹介しています。
キーン、ブーン、ジーッといった音が聞こえる耳鳴り。原因はさまざまですが、なかでもひどい症状が3か月以上続く状態は、「慢性耳鳴り」と呼ばれます。
耳鳴りの症状が悪化すれば、日常生活に支障をきたすこともあります。病態が解明されてきたのは近年で、2019年に初めて、医療現場で診療の指針となる『耳鳴診療ガイドライン』がまとめられました。
それによると、耳嗚りの悪化には「人間の注意力」が深く関係することが明らかになったのだそうです。
証明したのは、イリノイ大学のファティマ・フセイン准教授らの研究チームです。
MRIで安静状態の脳を調べるにあたり着目したのが、注意力に関係する「楔前部」と呼ばれる場所でした。
本来、安静にしているときは活動が弱い部位ですが、重い耳鳴りの症状に悩む人は、耳鳴りがない人に比べて楔前部が過剰に働いていることが判明したのです。
つまり、注意力の過剰な働きを抑えられれば、耳鳴り患者の多くは苦痛が軽減し、重症度が下がると考えられます。
そのためには、注意力をオフにすることです。しかし、無自覚に耳鳴りに注意が向いてしまい、より耳鳴りが大きくなるという、悪循環に陥る人が多いのも実状です。
耳嗚りに悩む人の多くが一番つらいのは、寝るときです。そこで‟雑音”が眠りの救世主となるワザ「音響療法」を同誌では紹介していました。
音響療法は脳の注意力を利用した、慢性耳鳴りの治療法のひとつです。用いるのは、滝や小川などの音です。
滝の音は、「ホワイトノイズ」と呼ばれる雑音に特徴が似ていました。適切な音量で流せば、ほどよく耳鳴りの音を隠し、自然と耳鳴りに注意が向きにくくなるのです。お気に入りのホワイトノイズを眠りに役立ててみてはいかがでしょう。
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繊細さん
「繊細さん」をご存じでしょうか?
5人に1人が当てはまるといわれる「繊細さん」を取材した記事が週刊朝日2020年9月25日号に載っていました。
「繊細さん」は、1990年代後半にアメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱したHSP(Highly Sensitive Person)という概念が基になっています。
HSPとは、些細なことを敏感に感じ取る特性を持った人のこと。周囲の人のちょっとしたしぐさや表情、場の雰囲気などから「相手の気分を害したのではないか」などと過度に気に病んでしまう、大きな音や光などの剌激に弱く、ストレスを受けやすい、などといった特徴があります。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)などのように障害とはみなされず、あくまで気質の一つとされるそうです。
『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』(飛鳥新社)の著者でHSP専門カウンセラーの武田友紀さんはHSPを「繊細さん」と呼ぶことを提唱しています。
「HSPは日本では『敏感すぎる人』などと訳されますが、ただ繊細であることを、『〜すぎる』と表現するのは不適切だと思い、親しみを込めて『繊細さん』と呼んでいる」そうです。
武田さん自身もHSPの当事者です。自覚したのは、多忙による休職がきっかけだったそうです。
視点を変えれば、「繊細さん」は他者への共感性が高く、些細なことにも気がつく能力が高いとも言えます。
自分も「繊細さん」かもしれないと思った読者のために、HSPが抱きやすい悩みのリストを記事はまとめていました。
また、刺激を受けやすい事例を五感別に取り上げ、その対処法も紹介していました。
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口から考える認知症
>2020年9月20日付の読売新聞が、ハート・リングフォーラム2020のWEB動画が配信されていることを紹介していました。
ハート・リングフォーラム2020は、厚生労働省や日本医師会などが後援しているフォーラムで、今年のテーマは「口から考える認知症〜世代を超えた課題、“認知症”に光をもたらす視点〜」です。
フォーラムでは、「食べることと認知症の関係」を軸に、医科、歯科、栄養学、介護の視点から講演が行われています。大妻女子大学臨床栄養管理研究室の川口美喜子教授はこう述べています。
「食べる喜び」は、心身の回復を支えます。健康に長寿を生き抜くために、元気なうちから「食べる」セルフケアに取り組みましよう。
高齢者が食べられない原因には、食べる機能の低下、口腔内や義歯のトラプル、病気やケガの影響、服薬している薬の副作用などが考えられます。
「高齢になったら活動量が減るからあまり食べなくていい」など、間違った思い込みから食べずにいて栄養障害が出る例もあります。
食べられなくなることは、認知力低下、身体機能低下につながるので、食べ続けるためのお口のケアをし、食べ方と食事の質を見直して、しっかりとした食事を心がけることが重要です。
私は低栄養・フレイル予防の食事スタイルとして、主食の炭水化物、主菜のタンパク質、副菜の野菜・海藻・きのこを食べること、1日1回乳製品とフルーツ、スープを摂ることを勧めています。
食べる喜びがあると人は元気になるので、量よりも質を重視し、食べる人がおいしいと感じるような言葉を重ねて食事を勧めて、食べてもらうようにしています。
食べることと同時に守りたいのが、しゃべる生活です。
楽しく食べ、しゃべれたら、その人は必ず笑顔になります。
食べる口としゃべる口の健康を維持して、孤独を遠ざけ、毎日を笑顔で過ごしてください。
動画は下記アドレスから見ることができます
https://yab.yomiuri.co.jp/adv/heartring2020/
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インフルと新型コロナの同時流行の備え
2020年9月11日の毎日新聞は「今冬は、季節性インフルエンザに新型コロナウイルス感染症が加わる同時流行が懸念されている」と報じていました。
国立国際医療研究センターの忽那賢志医師の資料などに基づき作成された新型コロナ、かぜ、インフルエンザの症状の違いの図表が記事では紹介されていました。
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水の飲み過ぎに注意
今夏はコロナ禍でマスクの着用機会も多く、熱中症予防の水分補給が欠かせません。
ただ、必要以上に水を飲み過ぎると体内の塩分が薄まり、頭痛や吐き気、けいれんなどを起こしかねないそうです。2020年8月15日の日経新聞は、適切な対処法を紹介していました。
水を連日にわたり大量に飲み過ぎると、体内で塩の成分であるナトリウムの濃度が低下します。「低ナトリウム血症」と呼ばれる症状です。
症状は疲労感、手足のしびれ、頭痛、食欲不振、吐き気などです。さらに進むと、けいれんや意識消失、最悪の場合は呼吸困難を起こし死に至ることもあるそうです。
帝京大学医学部付属病院(東京・板橋)の高度救命救急センター長の三宅康史先生によると「健康な人が重症になることはそう多くはない」ということですが、それでも、多量の汗をかいた際に正しく水分と塩分の補給をしなければ、低ナトリウム血症を起こす可能性はあるといっています。
低ナトリウム血症のやっかいな点は、症状が熱中症と似ていることです。
熱中症への処置では水分を多く取らせるのに対し、水の飲み過ぎによる低ナトリウム血症ではまずは飲水制限が基本となるからです。
正反対の処置となるため、間違った応急手当てで症状を悪化させないよう注意が必要だそうです。
予防には、体内の水分量が一定に保たれるように水分補給をすること。熱中症の予防であっても、急激に大量の水分摂取はしない。気温状況や個人差もあるが、1日に1.5ℓ前後を目安にするとよいと書いてありました。
暑い夏はしばらく続きます。熱中症予防で水分補給する際は取り過ぎに注意し、同時に塩分を取ることを心がけてください。
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たんぱく質の最前線
今、スポーツジムに通い、プロテインを飲む50代以上の女性たちが増えているそうです。
その意識の根底にあるのは、たんぱく質を摂取することの重要性です。より若く美しく、フレイル予防や健康維持に効果のある、賢いたんぱく質の摂り方をサンデー毎日2020年8月9日号が紹介していました。
「筋肉の量は活動量が減少する30代以降から、少しずつ減っていきます。中でも年齢とともに減っていくのは、速筋と言われる筋肉です。
速筋は収縮スピードが速く、瞬発力を発揮する筋肉です。転びそうになった時に踏ん張ったり、ダッシュをしたり。また階段を下りるというのは少しずつブレーキをかける動作で、これにも速筋が重要です。
速筋はあまり頻繁に使わなくても維持できますが、45歳以降になると確実に減っていくのです」と東京大スポーツ先端科学研究拠点長の石井直方名誉教授は指摘しています。スクワットなどの筋トレや強度の高い負荷運動をすると増えるのが速筋です。気になる方は、「速筋チェツクリスト」を見て自己診断して下さい。
速筋を鍛えるためには、筋トレなど負荷をかける運動を毎日10〜15分ほどすることです。
そして筋肉をつくるための栄養を十分摂ることも大切です。
栄養素でも、とりわけ重要と考えられているのがたんぱく質です。国も特に高齢者のたんぱく質摂取を推奨しています。
また、速筋そのものにアプローチする食材として近年、注目される魚がスケソウダラです。
スケソウダラはタラコの親として知られる魚で、鮮度が落ちやすいため、白身魚のフライやカマボコ、ちくわ、さつま揚げ、カニカマの主原料になっています。日本人が親しんできた魚の練り物が、再び脚光を浴びつつあるようです。
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夏を乗り切るマスクの工夫
例年以上に長かった梅雨が明け、本格的な夏が到来しました。しかし、新型コロナウイルスの感染は拡大の一途をたどっています。
夏の暑さに負けない効果的な感染症対策の一つとして夏を乗り切るマスクの工夫についての記事が2020年8月5日付の毎日新聞に載っていました。
蒸し暑い屋外でマスクをしていると、すぐに口の周りに汗が浮き、息苦しくなります。
環境省と厚生労働省は「マスク着用により熱中症のリスクが高まる」として、屋外で人と2メートル以上離れている時はマスクを外すことや、マスクをしたままの激しい運動は避けることなどを呼びかけています。
新型コロナの感染力は夏になると変わるのか。湿度との関係が注目されがちですが、鳥取大の景山誠二教授(ウイルス学)は「気候の変化が感染力に及ぼす影響は少ない。
むしろ夏は窓や戸を開放しやすく、換気がしやすいといった生活の仕方に影響を受ける」と指摘しています。
そして「口から出た飛沫は重たいため遠くまで飛びにくく、2メートル離れた相手に到達する可能性はほぼ無い。窓を開けた屋内ではすぐに飛沫が風で流され、さらに相手に届きにくくなる」と解説しています。
北海道大人獣共通感染症リサーチセンターの高田礼人教授によると、一般的に温度が高いとウイルスを構成するたんぱく質の機能が弱まり、感染力が落ちるそうです。
また、紫外線に当たることでウイルス内部のRNA(リボ核酸)が損傷し、感染力が低下するそうです。ただ、夏に新型コロナの感染力が弱まるとは言い切れません。
景山教授は「イベントで人が密集するなど、気候以上に社会的要因が感染を広げる」と指摘しています。
高田教授も「『温度が上がったから大丈夫』とは絶対に言えない。夏も『3密』を避けることが大事だ」と話しています。
8月もすでに各地でクラスター(感染者集団)が確認されています。また、マスクで飛沫を防げても、ウイルスのついた手で鼻や口を触って感染する可能性があります。
夏も手洗いを欠かさず、健康を管理することが大事だと記事には書いてありました。
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脳梗塞「血栓回収療法」が進化
2020年8月5日付の朝日新聞が、脳梗塞を起こした直後に患者の脳の血管に小さな医療器具を入れて原因となっている血栓(血の塊)を取り除く「脳血栓回収療法」が進化していると報じていました。
記事によれば、川崎市内の会社員、高橋登さん(61)が体に異変を感じたのは、5月の連休最終日でした。翌日からの出勤に備えて早めに寝ようと、妻に「おやすみ」と声をかけると「顔つきが違う」と心配されたそうです。
妻によると、一点を見つめ、左手が動かせなくなっていたが「大丈夫だ」としきりに話していたといいます。
救急隊員の口から「脳梗塞」という言葉を聞いたことを覚えていて、ぼんやりした意識のなかで死を覚悟したそうです。
市内の聖マリアンナ医科大東横病院に運び込まれ、血栓を除去する治療を受けて、退院し、もとの暮らしに戻ることができたそうです。
脳梗塞は年間約6万人が亡くなっています。不整脈や心房細動によって血栓ができて脳血管に飛ぶものと、脳血管そのものに血栓ができるものがあります。
後遺症を残さないためには、できるだけ早くに血栓を除去して脳細胞のダメージを最小限にすることがカギになります。
同病院の植田敏浩・脳卒中センター長によると、高橋さんが受けた治療は脳血栓回収療法です。
発症から4時間半〜24時間でCTやMRI検査で脳梗塞巣がまだ小さくて大きな血管が詰まっている場合、効果が期待できるとのことです。
足の付け根に切れ目を入れカテーテルという細い管を通して脳内の血管に届かせ、血栓を取り除く療法です。
急性脳梗塞への治療は治療薬を静脈点滴して血栓を溶かす「tPA静脈療法」が05年に承認されています。
できるだけ早い効果を得るため、当初は発症後3時間以内の投与が必要とされていましたが、その後の臨床試験などの結果、発症後4時間半以内まで使用が可能となりました。
脳血栓回収療法ができない小さな血管の詰まりには効果が期待できるのが利点だそうです。
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エコバッグに食中毒の危険性?
2020年8月2日付の読売新聞のからだCafeというコラム欄で、エコバッグの食中毒の危険性について述べられていました。
エフコープ生活協同組合(福岡県)が買い物客100人にエコバッグの洗濯について聞くと、約半数が「洗ったことがない」との回答でした。
回答者30人のエコバッグの内側を拭き取って、一般生菌(様々な生きた菌)の数を調べると6割が、「やや汚れている」「汚れている」になったそうです。
エコバッグの詰め方によって、食中毒が心配されます。肉や魚を、パックのまま放り込んでいると、食材の表面や汁に、食中毒を起こす菌がいるかもしれません。
ほかの食材を汚染しないように、肉や魚など汁が出やすいものや、泥のついた野菜は、売り場備え付けのポリ袋に入れてから詰めましょうとコラムには書いてありました。
東京都の調査では、食品の購入時に、肉や魚などをポリ袋に詰める人は3割しかいませんでした。でも、この一手間が大切なんだそうです。
硬い物や重い物から詰めるとエコバッグが安定し、食品の汁がこぼれにくくなります。病原性大腸菌( O(オー) 157など)やカンピロバクターなど食中毒を起こす主な細菌は30〜35度になると増えやすくなります。
食材の持ち運びは短時間で行い、車のトランクには入れないでくださいとコラムには書いてありました。
エコバッグを選ぶ基準は、保冷機能のあるものがいいでしょう。また水洗いが可能かなど、手入れの方法を確かめてください。食材用、日用品用、それぞれ洗い替えも想定して、複数のバッグを用意することをすすめていました。
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